ブログ 投資・運用

初期口座とは?積立て投資で口座が分かれている商品について注意すべきこと

2019年7月28日

FTライフのオスカーで「初期口座」は積立て開始12年間は取り崩しができないと聞いたのですが、どういう意味ですか?

 

というご質問をいただきました。

 

おそらく正確には、

25年プランでは13年目から手数料なしで途中解約や一部引き出しができ、12年目までは取り崩しができません。プランを解約する時は「初期口座価値」に対して手数料がかかります。

という意味だったと思うのですが、ご質問者もあまり覚えていないとのことでした。

 

結論としては、

途中解約はいつでもできます。できますが、相当な手数料がかかってしまうので大きなダメージとなります。積立て商品は満期まで滞りなく積立を完遂することを前提に設計されているので、出来るだけ途中で引き出したりせずに最後まで無理なくできる額でやりましょう!

 

ということです。

 

オスカーのような「初期口座」「貯蓄口座」に分かれた商品の特性がうまく伝わっていないのではないかと思いますので、「初期口座とは」について、簡略化して書いてみたいと思います。

 

ご参考になれば幸いです。

初期口座と貯蓄口座に分かれているタイプの積立て商品

初期口座と貯蓄口座に分かれている、いわば「お財布を分けて積立ていく商品」は、メジャーどころでは、フレンズプロビデント、RL360、FTライフのオスカー などがありますが、ここではオスカーを主に例に出させていただきます。

 

2つのお財布を持つ商品

これらの商品は、

  1. 初期口座
  2. 貯蓄口座

の2つのお財布を持つとイメージしていただければ、少しわかりやすいと思います。

 

そして、積立て開始から数年(商品によって異なり、オスカーの場合は36ヶ月)は、初期口座のみに資金が溜まっていきます。

 

初期口座が満タンになってから、貯蓄口座へ資金がたまっていくイメージです。

 

初期口座の役割

保険会社の儲けや運営費、IFAなどへのコミッションを先に確保するための意味合いが強いので、「取り崩し不可」となっていたりします。

 

下の表はオスカーの解約手数料率(抜粋)です。

解約年 / プラン 15年 25年
1年目 60% 80%
3年目 39% 48%
5年目 35% 44%

 

上のような料率が、「初期口座の価値」に対してかかってしまいます。

 

初期口座にかかる運用コスト・手数料

初期口座にも、運用コストや手数料がかかります。

 

もちろん、商品によって様々ですが、オスカーの場合は毎月、

  • 定額で7.5ドル
  • 口座価値に対して0.605%(13年目以降は0.125%)

 

が、かかります。

 

口座価値というのは、運用や状況によって変動します。

 

こうした手数料やコストの説明をきちんと受けていないと、実際に積立てを始めたあとに、

あれ? 年率10%以上、月に1%くらいで増えていくと聞いていたのに、全然増えていない・・・ これは騙された・・・ 詐欺だ・・・

という人が、必ず出てきます。

 

そもそも、年率10%で運用されることは 極めてまれです。

 

初めから商品構成はそのようになっているのですが、このような結果をみて「やっぱりやめよう・・・」となって解約を申し出るとさらに手数料やらがかかって戻ってくる金額は少なくなるのでさらに不利になり、悪評しか残らない・・・ という結果になってしまいます。

 

ポイント

積み立て開始から3〜5年、少なくとも初期口座を構築している間は、ほとんど増えなくてやきもきするもの。

積み立て投資は計画通りに最後まで積み立てて初めて、その利益を最大化できるもの。

 

とにかく焦らず、最後まで積み立てること。

そのためには、やみくもに長い積立期間を設定するのは考えもの。

 

自分の年齢や状況に応じた積み立て期間を設定することが大切です。

 

まとめ

初期口座は、何かと手数料の比率が高くなり、増えずにイライラ、やきもきした気持ちになりがち。

初期口座と貯蓄口座に分かれているタイプの積み立て投資は、設定した期間、確実に積み立てていきましょう。

 

初期口座が満タンになり、資金が積立口座に入るようになってからが、本当の積み立ての醍醐味です。

 

-ブログ, 投資・運用

© 2021 香港オフショア保険投資入門ガイド