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これからも香港で投資する? 私の考え方とリスクヘッジの仕方

2019年6月18日

 

犯罪者引き渡し法を巡る大規模なデモなど混乱があった香港。

 

中国に飲み込まれたら、投資・運用している自分の資産はどうなるの?
オフショア 金融都市としての機能は維持される?
今後も香港で投資を続けますか?

 

このようなご質問をいただきましたので、自分なりの考えを書いてみたいと思います。



これからも香港で投資しますか?

これからも香港で資産形成・運用をするか・・・ ですが、明確に「はい、します」と答えます。

 

なぜなら

今後も国際金融都市 香港のオフショアとしても機能が大きく衰退することはないと考えるからです。

 

そう考える理由について、

たとえ一国二制度状態がなくなり香港が中国に飲み込まれたとしても、オフショアとして揺るぎない地位や体制、制度をすでに持っている香港の機能(ストレートに言うなら、集金能力)を取り上げてしまうメリットが、中国にはないのではないか

 

と思うからです。

 

また、

わたしが生きている間のこの先30〜40年(?)も、世界はアメリカと中国を中心に回っていくでしょうから、分散と言う意味でも両国を活用することは必然と思います。

 

それに、

最悪、香港のオフショア機能がなくなったとしても、日本に期待して資産を置いておくよりはよほどリスクヘッジなのでは・・・? と思っています。

 

例えば、株式市場の時価総額を見ても、1位はアメリカ、2位中国、3位香港で、4位が日本 です。

日本が今後伸びていくことはどうしても考えられません。

 

と言うわけで、

ポイント

中国が香港のオフショア機能を取り上げるメリットがない。

香港は今後も世界の金融の中心地であり続けると思っていますし、日本で資産形成するよりはかなり有利と考えていますので、これからも香港を活用した投資・運用をしていきたい。

と、思っています。

 

認識しておくべき香港での投資リスク

大国 中国の思惑を受けた事情、大きなデモがあった香港。

今後もその香港で投資・運用を続けていくのかという問いに対して「明確なYES」を結論として持つわたくしですが、考えられるリスクについて取るべき対策を考え、できることは全てやっておかないといけません。

 

たとえ現時点で「今後も香港で投資・運用を続けていく」という思いを持っていたとしても今後の展開や出来事、自分自身の状況の変化などから、その方針に変更の可能性はあります。

 

今一度、わかっているリスクと考えられる対応について、洗い出してみたいと思います。

 

顕在化しているリスク

顕在化しているリスク

  1. 香港が香港でなくなる(オフショアでなくなる)
  2. 香港ドルの価値毀損
  3. IFAの倒産・廃業
  4. HSBCなどの銀行や保険会社が日本人を排除
  5. 逮捕されて財産没収

一つ一つ、考えていることを整理したいと思います。

 

1. 香港が香港でなくなる

つまりオフショアでなくなるということですが、先ほども書いたように中国にとって香港をオフショア機能を取り上げてしまうメリットはないのではないか?

と考えています。

 

IFAとコミュニケーションを取りながら、もしそのような動きがある際は的確なアドバイスをもらえるように関係性を築いておきたいと思っています。

 

一部情報で、富裕層は香港から資産を引き上げてシンガポールなどへ移しているというものもありましたが、その動きは今回のデモ以前からあったこと。

それを知った上で私は香港を選択しています。

 

香港とシンガポールはアジアの金融センターの地位を激しく争っていて、現在は香港が上位。

その差は縮まってくると思いますが、香港がオフショアでなくなることはないと考えています。

 

有識者の中には、かつて、大国ソ連が崩壊したように、香港・台湾が中国に飲み込まれるのではなく中国の方が崩壊するのではないかという人もいます。今 抗議活動をしている人たちは、自由の価値を知っていますからね。

 

2. 香港ドルの価値が毀損する

香港ドルは現在、アメリアドルとペッグ制(固定相場制)をとっています。

 

騒動をうけて対円で香港ドル相場は下落していますが、そもそも今香港で投資・運用しているものを日本円に戻すことは考えていません。

 

そもそも運用は全て米ドル建てで行われているので、HSBCなどで米ドルで受け取ることでこのリスクはかなり圧縮できると考えています。

 

もし出口時点で香港ドルの価値毀損が進んでいる場合、米ドルで受け取ったあとは、アメリカ・ユニオンバンク へ移動させるつもりです。

 

3. IFAの廃業・倒産

香港ではIFAを通じて保険や投資商品を契約します。

そこにはそう言う仕組みならではの事情などもあり、IFAの淘汰・統廃合、サービスの圧縮が起こっています。

 

わたしが利用しているIFAは非常に大きなバックボーンのある信頼できるところですが、いつ何時 廃業、他社との統合があるやもしれません。

 

これを踏まえて個人でできることは普段からIFAとコミュニケーションをとっておくことと、機会があれば自分が想定している出口戦略を実行できるように意見を交換したりしておくことでしょう。

 

また、わたしとしてはブログを読んでくださっている方々になるべく自分がやりとりした情報を発信し、意識を持っていただくことも自分のミッションの一つだと考えています。

 

基本的に、IFAが統合・廃業してもその業務を他のIFAが引き継いでくれるような法整備が整っていますが、IFAの選び方、付き合い方は香港で投資・運用をしていく上でとても重要なことだと思います。

 

 

4. HSBCなどの銀行や保険会社が日本人を排除

以前に比べて、日本人が海外口座を持つことや保険を含む海外投資商品を購入することは難しくなってきています。

 

ただ、新たな口座開設や商品の契約はできなくなったとしても、もうすでに口座を持っていて適切に利用している場合や、すでに契約している商品に関しては、今後も「日本人だから排除される」と言うことはないでしょう。

 

HSBCは世界でも有数の銀行ですが、EUのドイツ銀行が近年怪しいように、いつ何時、何があるかはわかりません。

 

しかしながら、HSBCに大金を置いておくことはなく投資や運用の入り口と出口に使うだけなので、大したリスクにはならないと感じています。

 

そして、保険会社の倒産リスクも法整備がなされている香港では極めて低く、もしそうなっても他の保険会社が受け皿になるのでそれほど大きな心配はしていません。

 

5. 逮捕されて財産没収

一番ありえなさそうなことですが、これこそ今回香港で大きなデモになったリスクです。

 

ストレートに言えば「難癖をつけられ逮捕され、中国に連れていかれて財産を没収されてしまう」恐れですが、中国でごく普通のビジネスマンが言いがかりのような理由で拘束されたりする事例を見ると、あながちないことではない と思えてしまいます。

 

実際、民主派リーダーも、

(刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」が成立すれば)香港に来た外国人の安全にも大きく影響します。もともと香港は多くの海外企業が拠点を置く国際金融都市ということもあり、自由も人権の保障も公平な法律制度もありました。だけど、今後はそれが脅かされることになります。

と訴えていらっしゃいます。

 

このリスクに対する対処としては、「香港にいかないこと」です。

 

また、普段からSNSなどを使って中国に批判的なことを書いたりしないことも重要かと思います。

 

 

まとめ

将来の資産構築のベースになる香港の商品。

 

基本は「ほったらかし」で時間をかけて複利を活用しながら増やしていく戦略ですが、運用はお任せしほったらかしにしたとしても自分でするべき管理まで依存してはいけないと思うんです。

 

香港には、日本にはない魅力的な商品がたくさんあります。

活用できるものはしていきたいですよね。

 

そのためには、自分でも調べたり管理したり「自律する」ということが大切だと思います。

 

とはいえ、もしお困りのことがあれば一人で悩まずぜひコンタクトくださいね。

できることは限られますが、お気持ちに寄り添ってお困りごとの解決に向かってさせていただけることがあるのではないかと思っています。

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